「ワカメです。お父さんの指示を無視して飛び出したお姉ちゃんとマスオ兄さんを見れば、カカア天下は一目瞭然なのですが、そんな血が自分にも流れてることは自己嫌悪にも繋がったりして…。だけど、そんな思春期の1ページさえも許さない状況が現在の磯野低には迫ってるのでした…」


「母さん!残りは何匹だ!?」
「残り9匹ですけど、あんまり無茶しないでくださいね、お父さん!」
「このメタルライダーの群れ相手にそんなこと言ってる場合か!こやつら、我が家に夜襲をかけてくるとは…!」
「完全に寝込みを襲われる形になったのはマズったわね…!もう、せめてマスオ兄さんがいてくれれば…!」
「ワカメ!義父の言うことも聞けない婿のことなどアテにするな!」
「そういう頑固さが余計状況を悪化させてるって気づかないワケ!?」
「なにぃ!?最近生意気を言うようになって…!!」
「二人とも!喧嘩してる場合ですか!!」
「わかっとるわ!熱焼光殺!ベギラマ!!」
「グギィィィ!!!」
「おじいちゃん、すごいですー!」
「残り4匹か…。ワカメお姉ちゃんも負けてられないわね…!母さん譲りの刃のブーメラン、受けてみなさい!!」
「グウウ…!」
「私の攻撃が弾かれた!?」
メタルライダーだって、盾でブーメランを弾く知能くらい持ってるのよ!」
「じゃあ、どうすればいいのよ!?」
「盾ごと断てば済む話じゃない…!」
「おばあちゃん、いつもと雰囲気が違うです…」
「タラちゃん、よく見てなさい。あれが磯野フネの本気だ」
「ハアアアアァァ!!焼断!!」
「ギャアアア!!」
メタルライダーが次々に盾ごと両断されていく…。さすがお母さんだわ…、ブーメラン系の中でも一番扱いが難しい炎のブーメランをあんな簡単に…」
「ワカメ、あれは武器の性能によるものではない。母さんなら刃のブーメランでだって同じことができるだろう。使う人間の技術によって武器の威力なんてものは左右されてしまうのだ」
「わかってるわよ、そんなこと…」
「フゥ…、とりあえず片付いたみたいですね」
「いや、見事だった。裂帛の気合とはまさにあのことだ。いつまで経っても母さんには勝てそうにないな」
「いやですよ、お父さんったら…」
「ちょっと、和んでる場合じゃないみたいよ!」
「新しい団体さんのご到着ですー!」
アンクルホーンに切り裂きピエロか…。まったく、年寄りに苦労をさせる…!!」


次回を待て!