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「フネです。若い夫婦が感情に任せて突っ走れば、それを諫めるのは年長者の責務なのでしょうが、教科書通りにいかぬのが世の中の常という諦念が染み付いている老躯の胸中には、綺麗事でありすぎると嘲笑するような自分も感ずるのです…」

「ウゥ…ガアアア！」
「メラミが来るぞ！」
「ウザい…。大気の変化と気温の上昇、いちいち言われなくても分かるわよ…」
「ワカメ！父親を馬鹿にするのもいい加減にっ…！…くっ、いいところに着弾するではないか！タダの魔物ではないな…！」
「えぇ、おそらくは魔物使いに訓練されたタイプですね…。ということは、あの人が来てる…？」
「ちわーっ！三河屋でーす！」
「やっぱり三郎さんなの…」
「奥さん、あんまり邪険にしないで下さいよぉ。旦那さんの目を盗んで、逢い引きした仲じゃないですかぁ」
「母さん、本当なのか！？」
「つか、サブちゃんって熟女好きだったワケ…？」
「三郎さん！そんな嘘を！」
「そんなマジにとんないで下さいよぉ。これだから団塊の人ってのは…。余裕が無いんすよね、ココロにヨユーが」
「貴様みたいな若造に何がわかる！我々の労苦も！忍耐も！」
「自分がシンドイことやったってしょーがないでしょ。メンドーなことは全部他人にやってもらう。だから、こういう職についてんすけどねー。さぁて、今度はこいつでいきますよぉ！」
「キラーマシンの群れだと！？」
「ちょっと！これヤバくない！？」
「ワカメ、落ち着きなさい。ここで乱せば、向こうの思う壷よ…！」
「…母さん、一つハッキリさせておきたい。本当に三郎君と逢い引きなぞしていないのだな…？」
「それは…」
「旦那さん、ダメっしょー。女性の口からそんなこと言わせちゃあ…」
「では、やはり…！」
「僕が奥さんを誘ったことはマジにありますよぉ、実際。でもねー、断られちゃいましたけどねー」
「お父さん、申し訳ありません…」
「いや、何もなかったなら今はそれでいい…。細かい内容は後で説明してもらうがな…」
「夜の営みもご無沙汰だってのに、いざ他の男がちょっかい出せば、旦那ヅラしちゃってさぁ…！ホント、テンケー的すぎて笑えるわ、波平サン！」
「…安心しろ。すぐに笑えなくしてやる…！！」
「あちゃー、お父さんマジギレしてるし。サブちゃん、ご愁傷様…」
「熱波焼塵！！光滅瞬閃！！死導赤明、獄楽天舞！！！ベギラゴン！！！」
「うおっ…！！」
「一瞬でキラーマシンも他の魔物も灰に…。やっぱすごいわ、お父さん…」
「さぁ、次はお前が灰になるか…！？」
「おおっと、こっちだって歴戦の勇士である波平さんを止めるにはそれなりモノを用意してんすよ！！でろよ、最高傑作！！」
「ゴールデンゴーレム…！！」

次回を待て！