「カツオです。前回早川さんによって花沢さんの魔の手から解放されたのですが、結局こんなことに…。うっ、もうイキそうだよ…」


「んっ…お口じゃなくて…イク時は中で…ね?」
「くそっ…、もうどうにでもしてよ…」
「!誰だ、そこにいるのは!!」
「は、早川さん?どうしたの、いきなり大きな声だして…」
「クククッ、バレたか」
「甚六さん!?どうしてここに!?」
「…覗き見とはあまり良い趣味とは言えないさね」
「覗き見については謝る。だから、カツオ君を返してくれないか?」
「嫌だと言ったら…?」
「もう一度だけ言う。カツオ君を渡せ。俺は女を殺したくはない…!!」
「ウッ…甚六さんの空気が…変わった…」
「カツオ君、下がって!!」
「え!?」
「少し荒っぽいが、仕方ないか…。大地を走る凍てつく刃!ヒャド!!」
「ああっ、あれは氷系の呪文ヒャド!?」
「さぁ、お得意のマホカンタを使え!」
「アンタごときにマホカンタは勿体無いさね…!」
「でも…マホカンタ無しで早川さんはどうやって戦うつもりなんだ…?」
「ヒャドは氷の刃が地面を走り、命中したリム(部位)を切り裂き、凍結させる呪文。下手すりゃ動けなくなる。しかし、地面を走るが故にその軌道も見切りやすい!所詮、低級呪文さね!」
「上手い!早川さんはヒャドの軌道を完全に読んでる!」
「さぁ、今度はこっちの番さね…!」
「…いーや、まだ俺の攻撃は終わらないぜ…!」
「甚六さん、何をする気なんだ…!?」
「韋駄天の煌き!ピオリム!!」
「何ぃ!?」
「甚六さんはピオリムを使えるのか!?」
「遅いよ、ハ・ヤ・カ・ワ・サ・ン」
「ああああっ!もう甚六さんが早川さんの背後に回りこんでる!!」
「これでオシマイ!」
「がああああっ!!」
「鋼の剣による斬撃だって!?甚六さんは剣術も使えるのか!?」
「女にはできねー芸当だろ?こういう『力仕事』はさ…」
「早川さんの左腕が切り落とされた…!」