あなたが愛しかったから



引越しの片付けの最中にマウンテンサイクルから発掘された黒歴史の一部。
メモオフってあったろ。そんでそれに某国の姫君もでておられたわけで。
そのメモオフ商品の一つに声優に書かせた手紙付属のCDってのがあってな。無論、若かったワシは見事に買ってしまったのじゃ。


基地外学校に通ってた頃、その手紙を部屋に出しっぱなしにしといたら、突然侵入してきた叔母さん*1に見つかってしまった。
見逃してもらえるはずもなく、「何これ?女の子からもらったわけ?」とワイドショーのインタビューのごとく聞いてきた。
ブラウン管の中の彼女からの手紙とも言えず、どうやって言い訳すりゃいいのか迷ってると、
「これ三上くんって子宛ての手紙なんじゃない。アンタ、人の手紙盗んできたわけ!?どうしてそんなことしたの!?音羽さんが可哀想じゃない!」
と勝手にハナシが進んでしまった。サクラ大戦にLIPSっていう時間内に選択肢を選ばないと自動的にハナシが進むシステムがあったが、田中家にも実装されてたらしい。


さらに言い訳が困難な状況になり、ほとんどADHDみたいな状態になってると、再びLIPSが作動したらしく、
「まぁ、アンタが音羽さんのこと好きなんだったら、こういう妨害工作も仕方ないか。アンタもヤる時はヤるのねー。これ三上くんが読んだらもう付き合うことになっちゃうだろうし、女の子ってのは奪い合いなんだから、ボヤボヤしてたら負けるし、勝てば官軍でしょ。長い人生、時にはズル賢さもなきゃね、男はダメなの。これぐらいはやんなきゃ。恋は戦いなんて上手いこと言ったもんよねー。三上くんには幼馴染の子もいるって書いてあるし、そっちの子とくっついてもらえばいいわ。やっぱり昔から知ってる者同士で夫婦やった方が最終的には上手くいくもんなのよ。それでR平には音羽さん、これで全部丸く収まるじゃない。でもね、こういうことしてまで音羽さんをモノにしたんだったら、絶対幸せにしてあげなさいよ。それが三上くんに対しての手向けなんだから。」
と自動的にエンディングになってしまった。










「生きている間に、生きている人間のすることがある。それを行うことが死んだ者への手向けだ」


別に三上くんは死んではいないのだが、僕は「あぁ…そうすね…」としか言えなかった。
なんとか助かったのはいいが、他人の手紙を盗むことを推奨する家に生まれてきたから、僕もこうも道徳性の無い人間になってしまったのかと今になって思う。
皆さん、恋は戦いですゾ!

*1:甥には彼女がいるに違いないと断定し「彼女と仲良くするのはいいけどセックスする時はちゃんと避妊はしてくださいよぉ〜ガハハハでもねマジメな話、変な女に捕まるくらいなら風俗行った方が全然いいだって向こうはプロだしさーで話は変わるけどあたしの慢性的な頭痛これって絶対お父さんがセックスする時薬使ったせいだと思うのよねお父さんも年だったんでしょー死んだ人に文句行ってもしょーがないけどさ〜」とやたら性についてのハナシをしたがる女